赤目養生所
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所長のエッセイ集
赤目養生所
留守録・FAX 0595(64)1485
電子メール tanaka@yojo.org
56歳 女性 大腸癌術後

心身ともに疲れきり、癌の再発に不安を感じていた私は、底をついた状態にいました。義母の介護を終え、仕事に燃え尽き、さらに実母の介護に入って20年余りの私は、癌になったとき、なるべくしてなった事実を、一見冷静に受け止めていました。手術を受け退院した後、20年余りの付けが回ったように心身の不調が続きました。

疲れやすく、手足がこわばりました。体力が衰え、集中力・意欲・判断力が低下し、生活を楽しむ心も失いました。

そのとき、友人から借りた「ガンを治す大事典(二見書房)」で赤目養生所のことを知りました。「とにかく体験入院してみよう、その後で、何に気づいていけるか考えよう」と決めて入院しました。

癌の手術をしてからの私は、知識を分析して考えて行動するのではなく、直感や感覚を大切に考えるようになっていました。

生きたくてもても生きられなかった、同年齢の3人の友人の顔が目の底に焼きついています。私の再発への不安と恐れは大きくなっていました。何よりも自分の身体、精神、生命のことを知っておきたいと思いました。

養生入院では、すべてが新しい、新鮮な体験でした。私に与えられた時間で何をつかんで帰れるか、真剣になりました。

土曜の夜の講義が大きな役割を占めました。治すのは、「治していただく」という受身の姿勢ではなく、「自分が治す」という自発的、自主的な姿勢が大切だということを学びました。  

患者自身がまず、養生を日常的に行って初めて、効果が現れてくる。今回の入院は、そのとっかかりになりました。

おいしい食事をゆっくり味わいました。毎日の散策は、体の変化を感じることができ、何よりの自信になりました。歩いていても周囲の自然に目が行き、耳をそばだてていました。心の養生で、楽しむ感覚を取り戻しました。

今回は、回復のきっかけをいただいたと思います。治癒はまだ、始まったばかりです。生活習慣を、心理面を含めて変えることが、がんの治癒につながると、この養生所で学ぶことができました。(一部略)

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