がんの3大原因は食事、ストレス、タバコである
通常治療(手術、抗がん剤、放射線)では治らないがんがたくさんあることは、良く知られています。
がんは、生活習慣病です。健康を害する食習慣と、精神的ストレスが2大原因と考えられています。
1997年に発表された世界がん研究基金の「がん予防のための提言」14か条のうち、適正体重、運動、サプリメントを除く実に11か条が食事に関するものであることからも、健康的な食事を続けることの大切さが分かります。
その他に、口腔、咽頭、呼吸器領域のがんや食道がんは、タバコが密接に関連しています。
全身の免疫力低下ががんをつくる
じつは癌細胞は、がんにかかってない人の体にも、毎日約100万個、生まれているといわれます。
がんが発症しないのは、体内の免疫力(自然治癒力)の働きで、癌細胞が排除されているからです。
がんにかかった方は、免疫力が低下していたので、癌細胞が排除されず、増殖してしまったのです。
がんは、癌の塊りができてしまった特定の臓器(胃がんなら、胃)の病気ではありません。
免疫力の低下という、全身病なのです。
その、免疫力低下の大きな原因が、上記の3大原因というわけです。
食事、ストレス、たばこの3つが、がんに限らずありとあらゆる病気の原因、および悪化要素であることは良く知られた事実です。その意味では、がんを特別視する必要はありません。
がんの克服には、養生による免疫力の強化が不可欠
では、がんを克服するにはどうすればよいでしょう。弱っていた免疫力を再強化する必要があります。
すなわち、がんになる前にしていた生活の中の、食事やストレス源などを改め、全身の健康を少しずつでも取り戻すことです。養生し、免疫力が発揮される体に作り直すことです。がんができてからでも、決して遅くはありません。
がんの3大療法といわれる手術、抗がん剤、放射線はいずれも免疫力の低下につながります。
これが、通常治療でがんの克服が出来ない方が多い理由です。
わが国の医療現場でも、がん克服における禁煙やストレスを軽くすることの重要性は、徐々に強調されるようになって来ました。しかし、食事・栄養療法の意義が語られる機会は依然少ないままです。
しかし、がんを克服し、長期生存を遂げている方がたの中では、実は食事療法は「基本的事項として、決定的に」重視されています。特に再発予防においては、最重要と考えてよいでしょう。
じつは食事療法には日本にも欧米にも多くの流派があります。統一された見解がないように見えることが、がんを克服する上で、食事療法の意義が軽んじられていることの1つの原因かと思われます。また、いわゆる生活習慣の中心をなす食習慣は、個人の生活の楽しみ、自由の根幹ともいえるので、医師といえども口を差しはさみにくい事柄でもあります。
しかし、下記の4点は、どの流派でも強調されているので、基本的に正しいと考えられます。
@ 農薬、添加物、人工化学物質を体に入れない。
A 油脂、動物性たんぱくをなるべく控える。
B 新鮮な野菜をたくさん食べる。
C 未精白穀物を食べる。精製食品(白米、白砂糖など)をなるべく食べない。
このように見てみると、がんを治す食事は、肥満や糖尿病、高血圧を予防し、また治す食事でもあることが分かります。生活習慣病に対する「万能治療食」といえるでしょう。従来の赤目養生所における生活習慣病治療食である「養生食」も、この原則にのっとってきました。
ゲルソン療法の特徴は、塩抜き、油脂抜き、大量の野菜ジュース
がん食事療法の一つ、ゲルソン療法は、転移、再発がん(いわゆる末期がん)にも有効性が確かめられている食事療法、栄養療法です。
1930年代にドイツ生まれのアメリカの医師マックス・ゲルソンが、癌にかかった方の体を作り直し、癌細胞を排除できる免疫力を取り戻せるよう、開発しました。
他の食事療法と同じく、無農薬、有機栽培の未精製穀物と新鮮な野菜を中心とするメニューですが、その際立つ特徴は、@ 大量の新鮮な野菜のジュース、 A 調理にナトリウム(塩)と油脂を用いないこと、にあります。
この食事療法は非常に強力で、著書には多くの「治った」末期癌の方が記録されています。また、欧米では「ゲルソン療法クリニック」が増え続けており、現代医療では治癒させることが出来なかった患者さんの「生還」例が数多く報告されています。
しかし、上記の2つの特徴により、いきなりご家庭で始め継続することは困難とも指摘されています。
→赤目養生所式(修正版)ゲルソン療法
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