| 入院していただいた患者さんには、まず、当所の食事や自然環境を楽しんでいただきたいと思います。みどりに囲まれ、きれいな空気を深呼吸し、無農薬・有機栽培の玄米や旬の野菜を用いて調理された食事をよく味わったなら、体の内側から、何かが変わっていく予感がしてきませんか?
養生を、「健康を保つ術」ととらえる場合、自分の心と体を意識する事、小さな異常に気付く感覚を養う事が大切です。問題点があることにさえ気付かなければ、生活を見つめなおし、改善することはできません。病気になる事は気付くきっかけです。そして、問題点に気付いたら、自分でできることから改善して行く、という意識がご自身を守る事になるのだと考えています。
当院では養生を、食、運動、心、学習、環境の5つに大別し、毎週1項目ずつ、身近な話題などを織り込みながら、木曜午後の講義を行います。
代表的な、養生が有効な疾患について、当院での養生法の例をお示しします。1〜3個の★の数は、その重要性の目安（多いほど重要）ですが、患者さんお一人お一人の状況により、各項目の重要性は異なります。
用いる薬は、漢方薬が約8割を占めます。慢性疾患を克服する上では、養生で体質を改善することが重要であり、薬はその補助であること、その場合、天然由来で、作用が体に穏やかな漢方薬のほうが、即効性では分がある普通のお薬よりも適しており、副作用の心配も少なくなります。 |
