当所の薬物治療の中心は、漢方療法です。
体質を含め、患者さん全体を見て、現れる症状から修正点を見つけ出し適切な生薬を組み合わせる。
個人の生活が多様化した、現代にマッチした治療法であると考えています。

がんの患者さんの場合は、とりわけ免疫力、自然治癒力の向上、回復が治癒への鍵になります。
しかし、抗がん剤や放射線治療は、この方向には完全に逆行します。現代のがん治療においてこれといった有力な治療法が出てこない所以であると考えています。

一方で漢方では、自然治癒力を向上させることが、処方を考える上で大切なポイントです。この患者さんに何が欠けているのか、治癒を邪魔しているものは何か、そのような観点から処方は決まります。
漢方薬を飲むようになって、抗がん剤の副作用が出なくなった、放射線照射後の倦怠感がなくなった、風邪を引かなくなった、喘息が出なくなった・・・このようなことを、漢方を使うがん患者さんの多くが、日々経験しておられます。

赤目養生所では特に、ゲルソン式食事療法の効果をより高める観点から、解毒と、生命力を高める（漢方でいう脾、腎を補い気を高める）処方を中心とした薬物治療を行います。