赤目養生所
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赤目養生所とは

●治療方針
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所長のエッセイ集
赤目養生所
留守録・FAX 0595(64)1485
電子メール tanaka@yojo.org
アレルギー・アトピー、喘息、自己免疫疾患、リウマチ、膠原病
(食事★★★、環境★★★、学習★★★、運動★★、心★★)
患者さんの声

対処療法は必要ですが、体質改善も並行してすすめましょう。

 表題に多くの疾患を並べましたが、これらはいわゆる「免疫異常」により引き起こされる病気です。アトピー性皮膚炎や小児喘息など、免疫システムが不完全な小児期の疾患とかつては考えられてきた疾患が、成人になっても治らなかったり、悪化したりする場合が多く見られるようになってきています。国民の10〜15%がかかるといわれる花粉症は、今や「国民病」の様相を呈しています。今年の、スギ花粉の大量飛散には、悩まされている方は大勢おられるのではないでしょうか。

過剰な免疫反応を引き起こす原因物質(抗原)が、身体の外にあるか、中にあるかの違いはありますが、「ありふれているものに対して」反応してしまう免疫の過敏性が、共通した問題の中心です。アレルギー体質、アトピー体質といわれるものはその代表です。ステロイドをはじめ、症状を抑える薬は多くありますが、長期間服用する必要のある事が多く、副作用が問題になります。

現在の所、なぜそんな体質になってしまうのかについて、全容は明らかでなく、したがって確定した治療法はありませんが、体に持続的に入ってくる有害な化学物質、すなわち大気や水、食品を介して入ってくるものが問題視されています。天然のものでないこれらのものが、免疫システムを狂わせる、という説です。

ですから、汚染の少ない環境に身を置き、汚染の少ない食べ物を取るのは、予防上、最も大切であるといえます。また、すでに病気にかかってしまっている方にとっても、良い作用こそあれ、悪化の要因にはなり得ないと考えます。ですから、「患者さん自身が、できることからはじめていく」養生の観点から、当所では是非食事の取り方、環境に対する考え方を学んでいただきたいと考えます。

さて、これらの疾患が発症するきっかけとしては、身体的・精神的ストレスや、風邪などの急性疾患がしばしば見られます。睡眠不足が続いたり、便秘になると、花粉症がひどくなる方もよくおられます。ですから、毎日の生活を整える事は症状をコントロールする上で重要です。何を重視し、どんな生活をおくるかを見なおしてみましょう。夜更かしをしてでも一気に仕事を終えるか、前から予定を組んで無理をしないようにするか。近くに行くにも車に乗るか、歩いて体に刺激を与えるか。ファストフードをかき込むか、今の空腹は少し我慢して、あとできちんとしたものをゆっくり食べるか。

スロー・ライフ、スロー・フードのよさが言われるようになってきています。私たちの健康を維持するにあたって重要なのは、「どんな食べ物が効く」「どんな運動が良い」といった個別の項目ではなく、生き方、考え方なのだと考えます。対処療法だけに頼らず、積極的に体質改善に取り組みましょう。
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